中国居住者が日本不動産を買う前に分けて考えるべき「日本側の取得」と「海外送金」
「日本で買える」と「中国から送金できる」は別の問題
中国居住者から日本不動産について相談を受ける際、最も重要なのは日本側の不動産取得制度と、中国側の資金移動規制を混同しないことです。日本側で外国人による一般的な不動産取得が可能であっても、それだけで中国国内の個人口座から購入資金を自由に海外送金できることにはなりません。資金の所在地、名義、送金目的、銀行審査を取引初期に確認する必要があります。
非居住者には外為法上の報告制度
財務省によると、非居住者が日本国内の不動産またはこれに関する権利を取得した場合、外為法に基づく「本邦にある不動産又はこれに関する権利の取得に関する報告書」を取得後20日以内に日本銀行を経由して財務大臣へ提出する制度があります。2026年現在、取得者本人だけでなく、居住者である代理人が提出することも可能です。
契約前に確認する資金情報
- 購入者が日本の居住者か非居住者か
- 資金が中国、日本、香港その他どこにあるか
- 送金口座と不動産購入者の名義関係
- 銀行が求める資金源資料
- 決済日までに日本側で着金確認できるか
- 登記に必要な住所証明書類
外国に住所を有する外国人が日本で新たに所有権の登記名義人になる場合、法務省は2024年4月以降の住所証明情報の取扱いを明確化しています。国・地域によって取得できる公的証明書が異なるため、司法書士に早期確認することが安全です。
先に物件を決め、後から送金を考えない
海外投資家の取引では、契約後に資金移動ができないことが最大の実務リスクの一つです。売買契約には手付金、残代金期日、違約条項があるため、「資金はある」という説明だけでは十分ではありません。
物件選定と同時に、資金経路、本人確認、登記書類、外為法報告を並行して整理することが、中国居住者による日本不動産取引を安全に進める基本です。
公的情報源・確認情報
2026-09-12