外国人は日本で不動産を購入できますか?購入・登記の基本を解説
最終確認日:2026年8月31日
外国籍の方や海外居住者が日本の不動産を検討する際、最初に確認したいのが「外国人でも日本の不動産を取得できるのか」という点です。日本の不動産登記制度は、外国に住所を有する外国人や外国法人が所有権の登記名義人となる場合の手続きを明確に定めています。したがって、外国籍であることや海外居住であることだけを理由に、所有権登記の対象外になる仕組みではありません。
結論
外国人・海外居住者でも、日本の不動産について所有権の登記名義人となるための制度上の手続きが用意されています。ただし「購入できること」と「住宅ローンを利用できること」「海外から円滑に送金できること」「必要書類を準備できること」は別の問題です。実際の取引では、在留状況、居住国、資金調達方法、本人確認書類、住所証明書類などを個別に確認する必要があります。
海外居住者の登記で重要なポイント
法務省は、海外居住者を所有権の登記名義人とする登記申請について、国内における連絡先となる者の氏名・住所等を申請情報として提供する仕組みを定めています。国内連絡先となる者がいない場合は、その旨を申請情報とすることもできます。
また、外国に住所を有する外国人または法人が所有権の登記名義人となる場合には、法務省通達に基づく住所証明情報が必要です。どの書類が利用できるかは国・地域や書類の発行主体によって確認が必要です。
一般的な購入の流れ
- 購入条件と予算を整理する
- 物件を選定し、権利関係・管理状況・法令上の条件などを確認する
- 購入申込みと条件交渉を行う
- 重要事項説明を受け、売買契約を締結する
- 購入資金・諸費用を準備する
- 残代金決済と所有権移転登記を行う
海外居住者の場合は、本人確認・住所証明・送金・登記書類の準備に時間がかかることがあるため、契約前の段階で司法書士や仲介会社と必要書類を確認することが重要です。
購入可能性と住宅ローンは別に考える
不動産の取得・登記が可能であっても、金融機関の融資審査は別です。融資の可否や条件は、居住地、在留資格、国内所得、勤務先、自己資金、対象物件など、金融機関ごとの審査基準によって異なります。現金購入の場合でも、資金の送金経路や本人確認を事前に確認しておく必要があります。
税金・諸費用
日本の不動産取引では、登録免許税、不動産取得税、仲介手数料、司法書士報酬などの費用が発生する場合があります。税額や軽減措置は物件・利用目的・時期などで変わるため、購入案件ごとに最新制度を確認してください。
よくある質問
日本に住んでいなくても登記できますか?
法務省は海外居住者が所有権の登記名義人となる場合の申請方法を定めています。住所証明情報や国内連絡先事項など、国内居住者とは異なる確認事項があります。
在留カードがなくても購入できますか?
所有権登記の制度と在留資格は同一ではありません。ただし本人確認や住所証明、資金移動、融資などの実務条件は個別に確認する必要があります。
国内連絡先がいないと登記できませんか?
法務省の案内では、国内連絡先となる者がいない場合、その旨を申請情報とする方法も示されています。
根拠・出典
- 法務省「令和6年4月1日以降にする所有権に関する登記の申請について」
- 法務省「関係法令」―外国に住所を有する外国人又は法人が所有権の登記名義人となる場合の住所証明情報
- 法務省「登記 -不動産登記-」
本記事は一般的な制度情報です。個別の売買・登記・税務・融資については、対象物件と当事者の状況に応じて専門家へ確認してください。